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英国のデザイン政策を調べていたら、色々考え始めた。11:redfrog greenfrog STUDIO

redfroggreenfrog
11 分前
読了時間: 6分

第1回 なぜ、オランダのデザインに注目するのか

英国のクリエイティブ産業政策を調べてきた。


調べるほどに、デザインという言葉が指す範囲の広さに気づかされる。


製品や広告の見た目を整えることだけではない。地域産業の再生、社会課題の解決、企業の新しい事業づくり、行政の政策立案。さまざまな領域で、デザインが活用されている。


では、デザインとは、いったい何なのだろうか。そして、デザインを社会の中で生かすためには、どのような環境が必要なのだろうか。


そんな問いを考えるために、今度はオランダに注目してみたい。


なぜ、オランダなのか



オランダには、Dutch Design Weekをはじめ、デザインを通じて企業、行政、研究者、クリエイターなどが出会い、新しい可能性を探る場がある。また、CLICKNLのように、クリエイティブ産業と研究、イノベーション、資金支援などを結びつける活動も行われている。


私が関心を持ったのは、個々の作品の優れた点だけではない。


異なる分野の人たちが出会い、社会の課題を見つけ、それを新しい活動や事業につなげていく。そのための仕組みが、どのように組み立てられているのかということだ。


例えば、環境問題を考えてみる。


サーキュラーエコノミー、つまり循環型経済という考え方がある。資源を使い、製品をつくり、消費し、廃棄するという従来の流れを見直し、資源をできるだけ循環させようとするものだ。この問題は、環境保護だけで完結するものではない。


製品のつくり方を変える必要があるかもしれない。修理や再利用を前提に、製品そのものを設計し直す必要もあるだろう。回収や再製造を担う企業が必要になるかもしれないし、それらを継続できる事業の仕組みも求められる。


ここでは、デザイナーだけでなく、製造業、研究者、行政、利用者など、多様な立場の人たちが関係してくる。そして、環境問題の解決を目指すことが、新しい商品やサービス、事業の可能性にもつながっていく。


オランダの事例を調べることは、こうした関係がどのようにつくられ、どのように機能しているのかを考える手がかりになるのではないか。


国民性なのか、それとも仕組みなのか



オランダについて調べていると、環境問題への関心が高いだけでなく、それを経済的な機会として捉え、商売につなげようとする意識も強い、という見方に出会う。


興味深い指摘だと思う。


ただし、それをオランダ人の国民性だけで説明してしまってよいのだろうか。社会課題を事業にしようとする人がいたとしても、アイデアだけで事業が成立するわけではない。必要な技術があるか。協力してくれる企業がいるか。資金を得られるか。顧客が存在するか。試行錯誤を許容する環境があるか。こうした条件によっても、個人の意欲が実際の行動につながるかどうかは変わるはずだ。


もしオランダで、社会課題を事業に結びつける動きが活発に見えるのであれば、その背景に何があるのかを調べてみたい。それは文化や価値観によるものなのか。政策によるものなのか。企業や大学、行政の関係によるものなのか。それとも、資金や人材、情報にアクセスするための仕組みが関係しているのだろうか。


最初から答えを決めず、いくつかの可能性を考えながら調べていく、その過程自体に意味があると思う。


お金を得るための入口は、どこにあるのか?今回、CLICKNLのウェブサイトを見て、特に印象に残ったことがある。それは、資金支援の情報にたどり着くための入口が用意されていることだった。資金は、新しい活動を始めたり、アイデアを実験したり、事業を育てたりするために欠かせない。しかし、資金支援制度が存在することと、必要としている人が実際に利用できることは、同じではない。


自分の構想に合う制度を知らなければ、応募することはできない。制度を見つけても、対象になるのか、何を準備すればよいのか、誰に相談すればよいのかがわからなければ、最初の一歩を踏み出せないかもしれない。この問題は、オランダと日本を比較するうえでも、調べてみたい点の一つだ。

日本にも、国や自治体、大学、支援機関などによるさまざまな制度がある。では、それらの制度は、資金を必要としている人にとって、どのように見えているのだろうか。制度を熟知している人だけでなく、まだ構想が十分にまとまっていない人も、必要な支援にたどり着くことができるのだろうか。もし難しいとすれば、それは制度そのものの問題なのか、それとも制度と利用者をつなぐ仕組みの問題なのか。こうした問いは、単にウェブサイトの使いやすさを比較するだけでは見えてこない。


資金を必要とする人と、資金を提供する側との間に、どのような接点が設けられているのか。その接点が、人のアイデアを具体的な活動につなげるうえで、どのような役割を果たしているのか。そこまで考えてみたい。


私たちは、何を目指しているのだろうか


海外の事例を調べていると、優れた制度や活動を見つけて、日本にも取り入れればよいのではないかと考えたくなる。しかし、他国の仕組みをそのまま移せば、同じ成果が得られるとは限らない。国によって、産業の構造も、行政の仕組みも、企業と大学の関係も異なる。社会の中で何が重視されるのかも、一様ではない。だからこそ、他国の事例を調べることは、単に優れた方法を探すことではないのだと思う。むしろ、その事例を手がかりに、自分たちが何を大切にしているのかを考え直す機会になるのではないか。


私たちは、どのような社会を目指しているのだろうか。


企業が利益を追求することと、社会課題を解決することを、どのように結びつけていきたいのだろうか。個人の意欲や努力に期待するだけでなく、その意欲が実際の行動につながるように、どのような環境を整える必要があるのだろうか。そして、デザインという営みは、その過程でどのような役割を果たせるのだろうか。


これらの問いに、今すぐ明確な答えを出せるわけではない。


しかし、答えがわからないからこそ、問いを持ち続けることが大切なのかもしれない。答えを探す前に、問いを持つ。


今回、オランダに注目することにしたのは、オランダが日本より優れていると考えたからではない。また、日本に何かが欠けていると、あらかじめ結論づけたいわけでもない。海外の事例を調べることで、普段は意識していなかった仕組みや関係性に目を向け、自分たちが当たり前だと思っていることを問い直してみたいのだ。

そのためには、制度や組織の活動を知るだけでなく、そこに関わる人たちが、どのような問いを持っているのかにも注目する必要があるだろう。


自分たちは何を解決したいのか。そのために、誰と協力する必要があるのか。どのような社会を目指し、その実現に向けて何ができるのか。


すぐに答えが出なくても、こうした問いを持ち続けることが、新しい活動の出発点になるのではないか。そして、その問いを持つ人たちが出会い、考え、試し、必要な支援を得ながら実践できる環境を、どのようにつくることができるのか。


これからオランダの事例を調べながら、考えていきたい。


私たちは何者なのか。そして、どこへ向かおうとしているのか、まずは、そこから始めてみたい。 ※この連載は、筆者とAIとの対話を通じて生まれた思考の記録です。

 
 
 

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